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             雇用保険法 
 
            ○受給要件・給付内容の見直し 
             
            ●平成19年10月1日施行分 
            雇用保険制度は、失業して生活の原資が失われる場合のほか、雇用の継続が困難と 
            なる事情(育児・介護等)が生じた場合に給付を受けられる仕組みで、重要なセーフティ 
            ネットの一つとなっています。 
            平成19年4月の雇用保険法の改正では。少子化対策、パートタイマーなど働き方 
            が多様化していることへの対応に加え、制度の健全かつ適正な運営を確保する観点か 
            ら、失業等給付の受給要件・給付内容や、財源、保険料率、保険制度に付帯する事業な 
            ど、広範囲にわたって見直しが行われました。ここでは、失業等給付に関する改正のポ 
            イントをまとめておきます。  
                
            Point1 被保険者資格と受給資格要件の一本化 
            (1) 従来、一般被保険者の区分は、@短時間労働被保険者とAそれ以外の 
            一般被保険者に分かれていましたが、今回の改正により、短時間労働被 
            保険者の区分をなくして一本化されました。 
            (2) 基本手当の受給資格要件は、短時間労働被保険者の区分がなくなったことに 
            伴って一本化された一方、離職理由によって異なる要件が設けられました。 
             
            
      特定受給資格者の範囲 
            特定受給資格者とは、倒産、解雇等により、再就職の準備をする時間的な余裕のないまま離職を余儀なく 
            された受給資格者をいいます。 
            このような者を保護するため、基本手当の所定給付日数などの点で、一般の受給者とは異なる取扱いが 
            なされています。また、今回の改正により自己都合による退職などの場合と区別して、受給資格要件が 
            緩和されています。さらに、今回の法改正に伴い、特定受給資格者と認められる範囲も 
            拡大されています。 
      
      Point2 育児休業給付の拡充 
            育児休業給付のうち、育児休業者職場復帰給付金の給付率が休業前賃金の10%から 
            20%に引き上げられ、 
            育児休業基本給付金と合わせて、最大で休業賃金の50%が支給されます。 
            ただし、平成19年3月末以降に育児休業基本給付金支給終了後職場復帰し、 
            または平成22年3月末までに 
            育児休業を開始した被保険者を対象とする暫定措置です。 
       
      
      Point3 教育訓練給付の見直し 
            (1)教育訓練給付を受けるのに必要な支給要件期間は、当分の間、 
            初回に限り1年に緩和されました。 
             
      
      (2)教育訓練給付の支給額は、支給要件期間の長さにかかわらず、教育訓練経費の 
            20%(上限10万円)になりました。 
            支給要件期間 
            教育訓練を開始する日までの間に同一事業主に引き続いて被保険者として 
            雇用された期間をいいます。 
            その被保険者資格を取得する前に、他の事業場で雇用され、被保険者で 
            あったことがあり、被保険者の 
            空白期間が1年以内の場合は、前の被保険者であった期間も通算できます。 
             
      
      Point4 特例一時金の給付水準の見直し 
            短期雇用特例被保険者が失業した場合に支給される特例一時金は、基本手当当日 
            額の30日相当分(当分の間、40日相当分)に引き下げられました。 
            特例一時金 
            特例一時金は、季節的に雇用される者、または短期の雇用に就くことを常態とする 
            「短期雇用特例被保険者」が失業した場合に支給されます。特例一時金は、 
            失業認定日の時点で失業の状態にあれば、一時金として 
            支給されます。 
       
      
       
      
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